能登半島一周 2/3

能登半島一周 中編

前日の高速道路PAでの車中泊と違い、静寂に包まれて熟睡することができました。

朝食はいつもですがパンとコーヒーやスープで軽く済ませます。
今日のコースは見附島、恋路海岸、九十九湾、能登島、氷見漁港場外市場ひみ番屋街、休暇村能登千里浜で、昨日に続きなかなか見所が多いコースです。

道の駅を出発するとすぐに珠洲岬の海辺ギリギリに建つ「ランプの宿」があります。
ここは数年前まで電気が通っていなかったため、館内の灯りは全てランプを使っていたそうです。
隠れ家的な雰囲気を醸し出す立地条件と建物、非常に景色が良く、かなりの贅沢な宿泊プランでも有名です。
贅沢のできない私らは、指をくわえて建物の様子を外から見学するだけです。

ランプの宿全景

能登の代表的な景勝地「見附島」

見附島は別名軍艦島と言い、奥能登の代表的な景勝地です。
弘法大師が布教のために佐渡から能登に渡ったときに最初に見つけたから見附島と言う名前が付けられたそうなのですが、弘法大師より先に周辺の住民は知っていたんですよね。
そんなこと言っちゃダメなんですが、一応突っ込んでおきます。

船の舳先に見える独特のフォルムは軍艦島と呼ばれるにふさわしく、一度見ると忘れません。

実はかつて見附島のすぐ隣に高さ2mほどの小さな島があったのですが、令和元年の台風19号による高波の影響で突如消失してしまいました。
珪藻土が主成分の島なのでどうしても浸食に弱く、次に訪れる恋路海岸の特徴的な大岩も消失しています。
40年前に訪れたときは見附島まで岩でできた道を歩いて渡った記憶があるのですが、潮の関係か今回は島の手前が水没していて渡ることはできませんでした。

ここでポツポツと雨が落ちてきましたが、本降りになる前に見附島もドローンで撮影してみました。

見附島の上部は木々が生い茂っていてウミウやサギなどの楽園となっており、上空から見下ろすと木々は鳥の糞で白く変色してしまっています。

この見附島をドローンを使って上空から紹介した動画もありますので、よろしければご覧ください。

恋路海岸

見附島を堪能した後は恋路海岸です。
恋路海岸、北海道にあった「幸福駅」を思わせるようななんだか素敵な名前ですが、ちょっと悲しい伝説があります。


また、見附島の所でも書きましたが恋路海岸の岩も珪藻土なので浸食に弱く、かつてあった以下の様なソフトクリームのような形状の岩がすっかり無くなっていてビックリ!

ウイキペディアより

写真中央にあったソフトクリームみたいな形状の岩が、跡形も無く消えています。

ヤセの断崖の崩落、見附島の小島と恋路海岸の岩の消失、40年と言う時の流れを感じてしまいました。

続いて日本百景に選ばれた、透明な海とリアス式海岸が美しい九十九湾に向かいますが、なぜか私が思ってた場所にどうしても行けません。
残念ですが諦めて最近できた「イカの駅つくモール」へ寄ります。
道の駅では無くイカの駅です。

ここではイカの加工品をはじめ能登名産品を買う事ができます。
到着時間が早すぎたのでレストランには入れず、中をサッと見るだけにして私の生まれ故郷富山県の氷見市に向かう事にします。

途中、ボラ待ち櫓という独特の櫓を使ってボラを捕ってた穴水町を抜けます。

出典、石川県観光連盟

今では、この方法で漁をする人はいなくなりましたが、かつては沿岸にはボラ待ち櫓がたくさん並んでいました。今はその櫓は観光客用に設置されたものをいくつか見ることができます。

途中、道の駅「なかじまロマン峠」で軽く昼食を取り、いったん能登島へ渡ります。

能登島にもなかなか見応えのある「のとじま水族館」「能登島ガラス美術館」「のとじま臨海公園」など見所はいくつかありますが、先を急ぐので能登島は通過だけにします。

他にも能登島にはRVパークや温泉施設、キャンプ場もあるので時間のとれる場合は立ち寄るといいと思います。
能登島にかかるもう一本の橋を渡り、良質の温泉が自慢の和倉温泉、そして七尾市を経由して国道160号線に乗り富山県へ向かいます。

小いさな峠道を超えると富山湾が見えてきます。
このあたりから気象条件が良ければ、富山湾越しに3,000m級の山々が連なった立山連峰が見えるはずですが、黄砂の影響で見えません。
海越しに3,000級の山脈が見えるのは世界でも数カ所しか無いそうですが、本当に美しい景色です。
奥さんは今回で3回目のチャレンジになりますが、良くてうっすらと見えた程度で、今度こそはと意気込んでいたのですが今回も難しそうです。
おそらく、黄砂が無ければ見えたでしょう。

氷見で食料品の買い出し

ここから氷見まではほぼ海沿いを走ります。
景色がきれいなので快適です。今夜の宿泊地は「休暇村能登千里浜」内のオートキャンプ場なので、超新鮮な魚が買える氷見で食材を調達します。
多くの観光客は氷見漁港そば「ひみ番屋街」で魚などを買うと思うのですが、氷見出身の私は番屋街のすぐ近くにある鮮魚がお安く買える庶民のショッピングセンター「ハッピータウン」へ向かいます。

さっきまで泳いでいたのがわかるほど新鮮な魚が庶民価格で所狭しと並んでいます。
多くの方はお刺身などの鮮魚を買い求めますが、実は氷見は干物がとても美味しいのです。
もちろん、今ではブランド魚となってしまった氷見の寒ブリなども文句なしに美味しいのですが、アジやイワシの「みりん干し」「イカの一夜干し」などはもう絶品です。
ここではこれらに加えて、ボイルしたホタルイカ、バイガイの煮付け、A5ランクの焼き肉用氷見牛を買いました。

また、番屋街には「氷見前鮨」という寿司屋がありますが、お子さんが好きなコーンやツナを使ったメニューは無く、ハッキリ言って単価がかなり高いので、お腹いっぱい食べるとそれなりの価格になってしまいます。
そこでお勧めなのが回転寿司チェーン店「きときと寿し」です。
「きときと」とは富山県の方言で新鮮という意味です。
とても新鮮な魚を使ったにぎり寿司を始め、様々なお寿司が手頃な価格で食べられます。
価格が安いからと言ってそれなりのネタかというと、決してそう言う事は無く、大人も子供も十分に美味しくいただけます。

もう一つの回転寿司チェーン店「すし食いねえ!」もお勧めです。
石川県の会社で、お子さんも楽しめる手頃なネタからかなりの高級ネタまで豊富なメニューが’揃っています。
若干お高めですが、味にうるさい舌の肥えた人もバッチリ満足できます。

買い物を済ませていよいよ休暇村へ向かいます。
国道160号線から国道415線に乗り換え、小一時間の道のりとなりますが続きは後編で。

最後までお読みいただきありがとうございました。
次は「能登半島一周 3/3」です。

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