不思議なお話と失敗談

キャンプや車中泊が絡んだ失敗談と私自身の体験と友人から聞いた不思議な話し。
人によってはソロキャンプができなくなるかもしれませんので、ここから先は自己責任でお読みください。

その一

アウトドアショップの店員をしていた頃、友人から聞いた話です。
友人は釣りが大好きでしょっちゅう海や川へ釣りに行っていたそうです。
釣りをしない私はよく知らないのですが、魚は夜や早朝や夕方によく釣れるそうなので早朝に釣を始めるために夜遅く目的地の駐車場に到着して軽く車中泊をしたそうです。

写真はイメージで話の内容とは無関係です

友人が停めた車の3〜4m離れた隣にも車中泊と思しき車が停まっています。
今みたいに車中泊が流行ってる時代ではなかったので、しっかりした目隠しも無い中、言ってみれば車内で仮眠って感じですね。
なんとなく気になって隣の車の方を見たら、思わず車中の人と目が合って気まずい雰囲気に。
とにかく寝ちゃおうと思ってその場はとっとと寝たそうです。
翌朝、隣の車を見て背筋が凍ったそうです。

その車はぺちゃんこに潰れた酷い事故車で、人が入り込むような隙間なんてどこにもなかったそうです。じゃあ、あの目はいったい?

信じるか信じないかはあなた次第です。

その二

私の知り合いにアルペンガイドをやってる男性がいます。もちろん山登りは好きなのでプライベートでもよく行かれるそうで、その人から聞いた話です。

写真はイメージで話の内容とは無関係です

とある山でテント泊してたら早朝に山頂方面へ向かう足音が聞こえてきます。

ザッ ザッ ザッ ザッ

ただ、山頂に向かうにはあまりにも早すぎる時間です。
それでも「余裕を見て早めに行動して、山頂でご来光を拝むのだろう」
くらいに思ってたそうです。
少しするとまた足音が。

ザッ ザッ ザッ ザッ

写真はイメージで話の内容とは無関係です

どちらも登山靴特有の足音だったので登山者には間違いありません。
「今日は早く行動する人が多いな」
と思いかけましたが、早めとは言え行動するにはあまりにも早すぎるのでかなり不審に感じたそうです。
そんな風に考えていたらまた登山靴の足音です。

ザッ ザッ ザッ ザッ

さすがに異常だと思い、今度は足音が自分のテントの前に来たのを見計らってファスナーを一気に開けて外を見たところ、そこには誰もいなかったそうです。

信じるか信じないかはあなた次第です。
私だったらファスナーを開ける勇気はありません。

その三

同じアルペンガイドの話
よく訪れる山中の渓流そばでの釣りを兼ねたテント泊。
いつものように川の水を汲んで沸かし、コーヒーで至福のひととき。
何故か「おやっ?今日はいつもよりコーヒーが美味しいぞ!」って感じたそうです。

翌日まだかなり薄暗い中、釣竿を取り出して渓流釣りをはじめます。
川魚は岩陰や木陰などにいるので、上流の真ん中にある流木のそばめがけて釣り針を投げ込みます。
川魚は非常に用心深いのですがその日は何故か今までにないほど面白いように釣れたそうです。

写真はイメージで話の内容とは無関係です

周りがだんだん明るくなり視界がハッキリしてきた頃、釣り針を投げ込んでいた流木を見て背筋が凍ったそうです。
流木だと思ってた川の真ん中にあるそれは、なんとこちらを向いて足を投げ出した状態で座ってる髪の長い女性のご遺体だったそうです。
ご遺体の下流の川水でコーヒーを挿れ、いつもより美味しいと感じてたみたいです。

紛れもない実話です。

その四

友人の話です。
山中でテント泊をしていたときの話。
シュラフの中でくつろいでいると、こちらに向かって勢いよく走ってくる足音が聞こえます。
どんどん近づいてきます。

ダッダッダッダッ

そうこうしているうちに、その足音は自分がくつろいでいるテントの中に入り込んで友人を踏みつけ、そのまま走り去っていきました。
もちろんテントはファスナーを閉じたままです。
いったい何が起こったのか、本人にも全くわからなかったそうです。

信じるか信じないかはあなた次第です。

その五

私が高校生の頃、自転車にテントを積み込んで友人と3泊4日の日程で能登半島を一周したときの話です。
世の中にコンビニなど存在しない40年ほど前の事で、まだ橋がかかっていなかった能登島へは、フェリーで移動していた頃です。
また、今と比べてキャンプ場は非常に少なく、空き地や橋の下でゲリラ的にテント泊をしていました。
3月のまだ時折雪がちらつく中でのテント泊。
1泊目は能登島の空き地で宿泊。
2泊目は輪島へ向かう途中にあった小高い丘に建ってる小さな神社の境内でテントを張ります。
能登は漁村が多いので、豊漁や海の安全を祈願する意味でもこのような小さな神社はあちこちに点在しています。

テントは境内の小さな祠の横に張りました。
私は寝付きがかなり悪い方で、仮に寝てても小さな物音ですぐに目を覚まします。
その夜のことです。
寝付きが悪い私はなぜかすぐに寝入ってまいましたので、ここから先は一緒にいた友人の話です。
深夜、こぶし大の光が一つ、テントの様子を伺うかのようにゆらゆらと周囲を廻り始めます。
足音などの物音は一切なく人の気配も感じません。

友人は私の体を揺さぶって起こそうとしましたが、全く起きる気配はなかったそうです。
そうこうしているうちに不思議な光は祠の方へ向かっていき、やがてスッと消えてしまったと言います。
翌朝、私たちは祠に手を合わせてお賽銭を入れて、一晩使わせてもらったお礼を言いました。
友人は外に出て光を確認する勇気はなかったと言います。
そりゃそうだ、それが普通でしょ。

3日目は海岸にテントを張りましたが、特に何事もなく無事過ごすことができて能登一周サイクリングは終了しました。

信じるか信じないかはあなた次第です。

その六(失敗談)

愛妻が私と結婚する前に体験した話しです。
台風が過ぎた直後の、ある海沿いのキャンプ場へ愛猫と2人で出かけた時の話。
吹き返しの風がまだまだ強い中でのキャンプです。
その日は平日でキャンプ場は貸し切り状態。
愛猫と一緒にキャンピングカー「アレン」で出かけて、小川のロッジ型シェルターを張って過ごしていたものの、台風の吹き返しの風があまりにも強く、このままではシェルターが倒壊してしまいそうなので、まだ日が登る前の暗い中愛猫を車内に移して、雨風に打たれながらシェルターの脚を一段畳んで低くしていました。

突然の突風でキャンピングカーのドアがバシッと勢いよく閉まり、その弾みでロックしてしまい完全に締め出されてしまいました。
愛猫は寂しそうにニャーニャー鳴くし、風雨でずぶ濡れだけど車内には入れません

貸切状態のキャンプ場には自分1人だけ。
助けを呼ぼうにも携帯電話は車内だし、キャンプ場の受付も開くには早すぎます。
いくら頼んでも、愛猫にはドアのロックを開けることはできません。
泣きそうになりながらキャンプ場内の東屋で夜を明かして、何とか受付で電話を借りてJAFを呼んで一段落。
この一件以降、奥さんは車の鍵はキーホルダーで常に身につけておくようになりました。

シェルターのジョイントの破損とフレームが1本折れた程度でそれ以上の被害はありませんでしたが、悪天候でのキャンプは本当に気をつけましょう。

コメント