非常時を考えるその1

非常時の備蓄品(食料)について

私がキャンピングカーを買った理由の一つに、災害時時のシェルターとしても使いたいと言うのがあります。

私は東日本大震災を、愛妻は阪神淡路大震災を経験しています。

二人とも幸いなことに避難生活や深刻な状況に追い込まれることはなかったものの、それなりにしばらくの間は不自由な生活を強いられることになり、多くの方が極めて不便な避難所生活をしているのを見て個人専用のシェルターの必要性を認識していました。

また我が家には愛猫が一匹います。
ペットを飼ったことのない人から見ると猫なんて単なる動物、毛は抜けるし糞尿は臭うし一緒に避難所に連れてくるなんてとんでもないと思われるでしょう。
衛生上の面からも好ましくないのはわかっていますが、私たちにとって人間の家族と何ら変わりはありませんから、避難所で別々に暮らすことはできません。

そうなるとやはり自分たち専用のシェルターの必要性が生まれてくるわけです。
専用のシェルターを持つことで自分たちのプライバシーも守られることにもなります。
ただ、シェルターがあっても食料などを備蓄していないと、いつ支給されるかわからない支援物資を頼りにしていては生きていくことは出来ず、本当の意味でのシェルターではなくなります。

自己満足になりがちな非常時の備え

格闘家であり危機管理の達人でもある私の友人P氏は、常日頃から有事の場合に備え身を守る準備を欠かさない人です。
自己を守るために、またそれ以上に大切な家族を守るために日々体を鍛えています。
自分はもちろん、家族を脅かす様な事が起こった時は、躊躇なく全力でそれを排除する人です。
鍛えた筋肉は絶対に自分を裏切らないと言う信念を持ち、常に自分を鍛えています。
また、ただ強いだけでなく精神的な考え方にも学ぶべきところが多く、さらにとても優しい男性です。

さて、みなさんはキャンピングカーやキャンプ用品、そして漠然と適当な保存食をチョコチョコっと準備して、それで安心していませんか?
かく言う私もそうでした。

P氏はSNSでも常に危機管理、自己防衛、肉体、精神の鍛錬の必要性を説いています。
そんなP氏から非常食をどのくらい備蓄しているのか教えていただいたので、参考までに紹介したいと思います。
初めて見る人にとっては、恐らく信じられない量の備蓄です。

大人1人が余裕で2ヶ月暮らせる備蓄量

主食系オートミール120食分
玄米がゆ80食分
大麦グラノーラ60食分
プロテイン12キロ
冷凍肉5キロ
冷凍野菜、缶詰、瓶詰め120食分
菓子類、パンケーキミックス類80食分
ミネラル水200リットル
干し芋3キロ
ドライフルーツ、フリーズドライ食品、ナッツ類2キロ
長期常温保存可能な豆乳や牛乳各20リットル
その他ビタミン剤大量

これは、成人男性(筋トレを毎日絶対に欠かさない)1人が2ヶ月は余裕で暮らせる量だそうです。

上記の内容はP氏の場合であって、十分な水とマルチビタミンミネラル剤とプロテイン、炭水化物として水で食せるアルファ米、脂質としては常時オリーブオイルやMCTオイル、飽きを防ぐための各種缶詰があれば、あとは人数と日数の掛け算と言うことになるので、詳細は家庭によってこれらを参考に内容を決めていけば良いと言うことだそうです。

飽きない工夫も必要

単にお店で売られている非常食セットは一時的な空腹を紛らわすことが出来ても、長丁場になってくるとどうしても栄養が偏り不足してきます。
また、何よりカンパンや氷砂糖ばかり食べててもすぐに飽きてしまいますので、そういう意味でも好みのお菓子や嗜好品は必要だとのことです。
乳飲み子は別として幼い子供に大人と同じ食べもので我慢させるのは非常に厳しいと思いますので、缶詰や水で溶かせるジュースなどを用意してあげると良いとのことです。
非常時はただでさえ我慢の連続となりますから、せめて食事くらいはわずかでも楽しみの時間になれば苦しい避難生活も少しは過ごしやすくなるかもしれませんね。

言うまでもありませんが、これらは備蓄するだけでは消費期限が来たら廃棄物となってしまうため、常に古いものから消費してその分を新たに補充していく事も重要です。

食料以外の備蓄

我が家の場合は愛猫が一匹いるので、ペット用餌、トイレシート、猫砂が必須となってくるように、詳細は各家庭で変わってきます。

また、忘れがちなのがトイレです。
食べれば当然出ますよね。
非常時はライフラインが停止してしまい、水が出なくなりますので水洗トイレは使用できなくなりますので、私の場合は排尿、排便を約200回は処理できる袋と高分子吸水樹脂の粉末を折りたたみ式の簡易トイレと一緒に備えています。

女性の場合、生理用品なども必須となります。
被災後は水の確保が非常に困難になる場合が少なくありません。
当然入浴、洗顔、洗濯など衛生面を保つことも困難になります。ライナーなどを併用することで下着の汚れを抑えることができます。

また、情報を知る上でも小型の携帯ラジオと予備電池を準備すると非常に役立ちますし、現在では情報を得るために必須となっているスマートフォン用の予備バッテリーやそれらを充電するためのソーラーパネルなども必要でしょう。

必要な別の危機管理

忘れがちと言いますか、私も含め平和ぼけ気味の日本人は基本的に人間は性善説と捉えがちですが、危機管理の達人は「人は窮地に追い込まれると何をしでかすかわからない」と言います。
実際、東日本大震災でも阪神淡路大震災でも火事場泥棒のような連中がたくさんいたのも記憶にあると思います。
つまり、全員がそうだとは言いませんが、自分が生きるためには簡単に他人に危害を加えてしまうと言うことです。
また、終焉が近づいてくるような状況になるとさらに悪い本性を発揮し、自己の欲求を満たすためには手段を選ばず躊躇しなくなり、女性や子供のような弱い立場の人から犠牲になりがちです。

そういうことからもP氏は自分や家族を守るために日々鍛錬を続けているわけです。

私のように弱っちい人間はいくらシェルターと備蓄品を蓄えていても、追い込まれて悪い本性を発揮した人間に瞬殺されて、備蓄品やシェルターを奪われてしまうと言うことですね。
世の中がそんな状況にならないことを願っていますが、今の世の中の動きを見ているといつ起こってもおかしくないような気もします。
P氏ほど強靱でなくても、少なくとも大切な人だけはなんとか守れるようになりたいものです。

情報提供していただいたP氏に感謝します。

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